夏野菜の定番『ズッキーニ』最近はスーパーでもよく見かける人気食材です。
クセがないので食べやすく、ビタミンやミネラルなど栄養もたっぷりで、幅広い料理に使える嬉しい野菜です。
そんなズッキーニですが、食べた時に「あれ?なんか苦い、いつもと違う」と苦みや渋みを感じたことはありませんか?
苦いズッキーニについて調べていると、恐ろしいことが発覚しました。
なんと、ズッキーニの苦み成分は、食中毒の原因になるそうです・・
苦みの強いものを食べてしまうと、下痢や嘔吐などの中毒症状を引き起こすとのこと!
今回は、苦いズッキーニを食べて食中毒になった事例と、その危険性についてお話いたします!!
苦いズッキーニは危険だった!
◇ズッキーニは、ウリ科カボチャ属に分類されている野菜です。
食感はナスに似ていて、味わいはクセがなくさっぱりとしています。
ズッキーニの特徴としてほのかな苦みはあるものですが、苦みがかなり強い場合は毒性があり、腹痛や下痢、嘔吐、手足のしびれなどの中毒症状を引き起こします。
強い苦みの正体は「ククルビタシン」という成分です。
ズッキーニだけでなく、きゅうり・ヘチマ・南瓜・夕顔・冬瓜・スイカ・メロンなど「ウリ科」の植物のヘタに近い部分に含まれています。
※通常その含有量は少ないので毒性はないのですが、まれに何らかの原因で含有量が多く、苦みや渋みが強いものがあります。
◇ズッキーニをよく食べる方は、一口ですぐ異変に気付けると思いますが、あまり口にしたことがない方は、どの程度の苦みが危険なのか分からないですよね。
通常は、きゅうりやズッキーニを食べて苦みや渋みを感じる事はほとんどないですが、ククルビタシンは苦みや渋みがとても強く、飲み込まずに吐き出しても、しばらくは唇や口の中がしびれたような状態になることもあるようです。
その苦さレベルは、ゴーヤ以上とも言われています!!
調理前ズッキーニを洗って切る際に、少し味見をして確認してみるようにしましょう。
一口食べて強い苦みや渋みを感じたら、もったいないですが破棄することが得策と言えるでしょう。
ズッキーニが食中毒の原因に・・
◇ズッキーニを食べ、下痢や腹痛などの中毒症状を訴えたケースが、2014年7月上旬に岡山県で発生しました。
コース料理で出された「アワビとズッキーニのステーキ」を食べた、14人もの客が症状を訴えたそうです。
保健所で調べたところ、使用されたズッキーニは産地が同じで、生産者に同様の苦情が2件あったことが判明。
通常はない苦味を発症者が感じており、保健所は苦味成分のククルビタシンが原因とみています。
細菌性の食中毒とは異なり、しっかり加熱をしてもこの成分の有毒性は変わりません。
◇同様の事例は、観賞用ヒョウタンやユウガオの実などで報告されています。
ただし、ウリ科でもゴーヤ(ニガウリ)の苦味は成分が異なるため、食中毒症状は起きないそうです。
ズッキーニによる同種の食中毒が確認されたのは、全国でも珍しいケースらしいですが、苦いと思ったら食べないように注意したいですね。
苦みには気を付けておいしく食べよう
◇食中毒の可能性を知ってズッキーニを食べるのが怖くなってしまった・・という方もいるかもしれませんが、実際に味見をして苦みのないものであれば、もちろん毒性はなくおいしく食べることができます!
ズッキーニには、β-カロテンやビタミンB群、カリウムといった栄養素が含まれているので、紫外線による肌荒れを防いだり、むくみを改善したりと、夏にうれしい効果がたくさんあります!
強い苦みにだけは気を付けて、おいしいズッキーニを味わってくださいね。
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